なにごともなく、晴天。
いま読みおわった書籍のなまえ。
大切にしたい小説を見つけたので、忘れないうちに書き留めておく。
本屋で見つけたとき、第一印象でビビッときた。
・タイトル
・帯の紹介文
・目次
・表紙
・サイズ
この順で見て「うわーいいな」と思って、買うことを決めたと思う。
著者は吉田篤弘さん。はじめて知った。
表紙をひらくと目次。目次はすべて動詞になっている。
行きすぎるとスタイリッシュになってしまうけれど、
チョイスされている言葉はどれも
物語にしたらおもしろそうな言葉ばかりでここも興味が湧いたポイント。
ストーリー。主人公と高架下の商店街で過ごす人々の日常のお話。
絵本を読んでいるようなやさしくやわらかい文体だった。
いままで読んだ国内小説にない不思議な言い回しが多い気がした。
とてもリズミカルで、あたまのなかで音楽が鳴り映像が浮かんできて楽しかった。
個人の話になるが
自分の中で生活と思考することは大事なことで、
書籍では文字として誰かの思考を読み取れるので好きだ。
自分とかけ離れた大きな悲しみや喜びを味わったり
伏線が回収されてスッキリする話も好きだけど、
馴染みやすい話が著者の手により豊かに描かれることで
(それでも物語のようにはいかないけれど)
実際に生活の中で想像力を働かせて楽しむことができる。
この物語の醍醐味はそこにあるとおもう。
あとがきも味わい深く、著者の日記を読んでいるようだった。
読み終えるのが惜しかった。
きっとまた読みたくなると思うので、そのときまで本棚に大事にしまっておく。